J6がサラを標的としていることを知ったベネッサは、サラ警護に名乗りを上げ、SPとして第4回世界格闘トーナメントに潜入していた。
しかし、大会途中のある時点から、ベネッサのインカムでの連絡が途絶え、消息不明となった。
同僚が懸命に捜索したものの、ベネッサの姿は見当たらないままだった。
何か事件に巻き込まれたに違いない、誰もがそう思っていたが、証拠と呼べるようなものは何一つなかった。
何の手がかりもないまま、幾星霜が過ぎたある日、ブライアント家の一室で意識を失ったまま倒れているベネッサが発見された。
命に別状はなかったが、彼女の記憶は第4回大会の途中までしかなく、その後の一切の記憶をなくしていた。
ところが、ベネッサの身体は以前にも増して美しく鍛え上げられており、
それはある種の身体的なトレーニングが継続的に行われていたことを示していた。
記憶を取り戻せず、苦悩している最中、ベネッサはブライアント家を通じて、第5回世界格闘トーナメントが開催されることを知る。
第4回大会で何があったのか、そしてまた第5回大会に参加することで、何か手がかりがつかめるかもしれない、
ベネッサは自らの身体能力が飛躍的に向上していることに戸惑いを覚えながらも、大会参加を決意するのだった。